おはこんにちこんばんは
大分前に扱った問題
の二つ目の問い、
について補足を。
今、読んでいる参考書に同じ問題があり、別の解き方がなされていたのでそれを説明しようと思います。
別解
任意の実数a,b(a<b)において、
a<x<b
を満たすような有理数xが存在することを示したい。
b-a>0であるので、1>0において
ある自然数m(≠0)が存在し、m(b-a)>1となる ……(1)
また、ある自然数nが存在し、n-1≦ma<n を満たす ……(2)
これらから、ma<n<ma+1<mb となり、全ての式をmで割って、
a<n/m<bとなる有理数n/mが存在することが分かる。
証明はこんな感じです。
(1)はアルキメデスの原理と呼ばれるもので、(2)はガウス記号で定まる自然数(整数)が唯一存在するってやつです。
それがどうしたって感じですが、私の証明とは毛色がかなり違います(しかも短い!!)
この違いって何じゃろう?という話をしようかなと思いまして、PCを開いたのです。
私の解法では区間縮小法とかいう大層な技を使って証明しているのですが、それを使う前に準備としてようわからん補題を証明していると思います。その証明がアルキメデスの原理と同値で、(2)の代わりに区間縮小法を使っているといったところです。
アルキメデスの原理を簡単に説明すると
n→+∞(n∈自然数)⇒n→+∞
ってことです。
同語反復っぽいですが行間を埋めるとするならば(一行しかないけど)
「自然数は上界を持たない(天井がないですよ~)」って感じです。
無限に発散するから~などとよく言いますが、無限って実際ようわからんものなので安易に使わずに上界の有無で証明した方がいいです。
二つ目のガウス記号うんぬんは自然数の性質、最小値の存在を使っているのですが、問題自体が有理数を扱った話なので、こちらの方がスマートだと思います。短いし。ただ、そういった性質の無い数に関しては区間縮小法が有用かなと。(区間縮小法の方も一意性を使ってるので、本当は似たことやってます。結局やってることは同じなんです)
(加えて言うと別解じゃない方、10進展開をつかった解き方はガウス記号の話とアルキメデスの原理と区間縮小法の全てを使っています。詳しく書くと長くなりますのでやめますが、10進展開(無限小数表示)ができることを示す際にガウス記号とアルキメデスの原理を使うのです。めんどくさい)
上手く性質を使って楽に解いた方がいいよね!って教訓で、今回はしめようと思います。
では~